あなたの知らない『企業が「帝国化」する』の世界
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本日紹介するのは、この本。
企業が「帝国化」する アップル、マクドナルド、エクソン~新しい統治者たちの素顔 (アスキー新書)
- 作者: 松井博
- 出版社/メーカー: アスキー・メディアワークス
- 発売日: 2013/02/12
- メディア: 新書
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『企業が「帝国化」する』 です。
この本は、アップル、マクドナルド、エクソンなどの国家を超えたグローバルビジネスを展開している巨大企業について書かれています。
これらの企業は既存のビジネスの在り方を変えて、顧客に全く異なるものやサービスを影響し、ガッチリと自らの「仕組み」の中に取り込み、顧客側が「帝国」に依存せざるを得ないような構造を作り上げる。
そんなところが帝国が帝国たる所以です。
既存のビジネスの在り方について本書では、IKEAやマクドナルドを例にとっていました。
既存の家具家が完成品を売るのが一般的だったビジネスモデルを、購入した家具を自分で持ち帰って組み立てるという形をつくることで、配送業者や組立過程の大幅なコストダウンを実現したという点は目からウロコでした。
依存せざるを得ないような構造、つまり「餌付けの仕組み」については、私たちがグーグルの検索サービスに依存せざるを得ないことを引き合いに出して共感を誘っていました。
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人材についても触れてありました。それは大きく2つに分けられていて、「仕組みを創れる人」と「仕組みに使われる人」でした。
前者の人材は希少でそのために世界各地から優秀な人が集められ、その結果グローバル企業となっています。
そして、このような「帝国」は最適な土地で最適な業務を遂行するため、フィリピンでのコールセンター業務のように世界のいたるところにアウトソーシングをしてコストを削減していて、これもまた同様にグローバル企業と呼ばれる点であります。
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個人情報についてもおいらたちは帝国の掌握され、商品とされています。
フェイスブックなんて個人情報の宝みたいなものです、この情報を広告枠として売ると広告を出す企業としてもピンポイントでターゲット層に到達できるからです。
そんなわけでおいらたちの個人情報やネットでの検索履歴や行動履歴は帝国に把握され、売り買いされています。
プライバシーなのか商品なのか曖昧ですが、おいらたちは帝国に依存せざるを得ないのです。GoogleやFacebookの客ではなく、商品ってわけです。
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そして、企業が国家に払うお金の額が大きすぎて、ある国に対して一企業が払う額が世界中のどの国家よりも高くなり、もっとも強い影響力をもつ場合もあります。
これこそまさに「帝国」って感じでテンションあがりますよね。
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そんなこんなでやっぱりおいらとしては国家はもはやすごい小さい最低限の機能を受けもつほかなくなるんじゃないのかなあって思ったりします。
税金だって捕獲しきれてないでしょ。そしたらお金だって入らないし、できることは帝国より国家のほうが小さくなってしまうことだってあるよね。
おぉー、なんて時代に生まれたのかしらね。What a time!